自動車コラム 自動車改造方法(テクニック)

改造車の「ユーザー車検」事情。特に気を付けなければならない注意点とは??

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「ユーザー車検とは…」
ユーザーが自ら陸運局に車両を持ち込んで、継続検査を受けること。

ユーザー車検のメリットは、なんといっても価格!!
自分で車を持ち込んで車検を通せば、最低限の法定費用・自賠責保険のみで車検を通すことが出来る為、最も安く車検を通すことができる手段となります。

しかし、「改造車のユーザー車検って、厳しくチェックされそう…」
そう考えている方も多いと思います。

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ユーザー車検参考動画↓

意外と「民間の指定工場」の方が厳しい!? 近年のユーザー車検事情

陸運局で受けるユーザー車検は、近くにある民間の指定工場よりもOK・NGのラインが明確な印象が強いです。


それは何故か!?

民間の指定工場では、抜き打ちのチェックがあり、もしチェックの際不備があった場合は、許可を取り消されてしまいます。
近年は「闇車検」を含めて抜き打ちのチェックが厳しい為、民間の指定工場では必要以上に、改造車の出入りや車検厳しい傾向にあります。

例えば、グレーゾーンと呼ばれるケース…
その場で責任者が、「車検適合」かを、確認・判断できない場合は車検を受けてくれないケースが多いです。

一方、陸運局で受ける「ユーザー車検」に関しては、基準が明確な為、ギリギリだろうと「車検適合」な場合はその項目をクリアすることができます。(あまりにもギリギリな車高等は好ましくありませんが….)

絶対的数値を守っていれば、民間の指定工場の様に厳しく追及されることが少ないのが近年の傾向と言えるでしょう。
勿論、ユーザー車検も検査員次第の部分が若干ありますが、最近では明確なラインをしっかり教育されている印象です。

今回は、改造車のユーザー車検の際に特に気を付けなければならない注意点について、いくつか紹介をしたいと思います。

改造車のユーザー車検で気を付けるポイント

アーム・ロッド類の変更

一番解りづらいポイントがアーム・ロッド類の変更です。
「どのパーツが、強度証明書等の書類が必要なのか??」という点が非常に解りづらいのです。
基本的には
アームとつく名称の箇所… 強度計算書等の書類が必要なケースが殆ど
ロッドとつく名称の箇所… メーカーにより異なるが、書類が必要ないケースも

基本的には….というのは、これらの基準は、「メーカ」「車両」によって基準が異なる為です。
ユーザー車検の場合、検査員のみが持つ「メーカーから提供された仕様書」をチェックし、それらの名称・仕様などを基準に交換後そのまま車検を通してOKなのか、それとも強度証明書等の書類が必要なのかを判断しています。
一般的には、横方向の動きを支えるアーム等に関しては必要な場合が多い傾向にあるようです。

S13~S15のシルビアや、R32~R34スカイライン等の場合、タイロッドエンドやピロテンションロッドの書類が用意されていないことがあります。
それは、該当車種に関してはそのパーツ強度証明書等の書類が不要なことがわかっている為です。
このような場合、一流メーカーでも「保安基準適合品」として、強度がしっかりとした商品いうことを販売時に説明した上でユーザーに販売を行っています。

このようなアーム交換車両は、首都圏では山の様に車検を受けに来るので、まず大丈夫だと思われますが…
厳しく言われる様な地域・検査員が未だにある可能性も….
※首都圏に関しては、今までにもこのような「戦い」がチューニングカー取り扱いショップと年がら年中行われていた為、検査員も現在はまず理解していると思われますが….

何度言っても理解してもらえない場合は、純正品に戻した方が早いことも??

最後の最後は、やっぱり下回り検査を行う検査員次第なところなのです(哀)
 

WS002201092
下回り検査の様子。この穴の下から、見たり叩いたりして確認します。
ここでは横揺れ検査も行う場合も。スプリングが柔らかい車両だとかなり揺れます(笑)
 
 
 
 

フロントシートの変更

リアシートがある車両に関しては、フロントシート裏側の素材に注意が必要です。
フルバケットシート(通称フルバケ)では、素材が剥き出しになっている場合がありますが、必ず背面カバーを付けましょう。

クーペ車両でリアシートが残っている場合は、後ろから脱出できる様になっている必要があります。
(セミバケットシートに採用される、後ろからもシートが倒せる機構等)

最低地上高

基本的に保安基準の数値を守っていればOKですが、気をつけるべきは「乗車時の車高」。
スプリングが柔らかいショックアブソーバーを装着している場合、大抵誰も乗車していない状態で車高を測りますよね。
それだと、陸運局で外観検査を受けるとき、沈み込みによってNGになるケースも!!

「ギリギリの数値じゃダメ」っていうのは、こういうことがあるからなんですね….
また、あまりにも9cmギリギリ!の様な状況は検査員も険しい顔になります

見逃しがちなのが、マフラーパイプ部分の地上高。
9cmのダンボール等の、目安になるものを棒の先に括りつけて車体の下に通してみましょう。
簡単に最低地上高のチェックが行えます。

  
  

その他項目に関して

機械が計測する数値に関しては、「グレーゾーン」等のことは無く、計測した数値が絶対です。
よって、

「マフラーの音量」
「排ガス検査」
「サイドスリップ」
「光軸」
これらに関しては、測定器によって計測されたデータ次第で合否が決まります。

改造車に限ったことでは無いですが、「光軸」に関しては最も引っかかりやすい項目です。
事前にテスター屋で光軸調整を行ってからユーザー車検に挑むことをお勧めします。
安い所だと、1000円程度です。

サイドスリップも、コツがあります。
どの検査員も口をそろえて言うのが「長年ユーザー車検に通ってる熟練の方は、非常にゆっくりとレーンを通る」
ということです。これにより、不意にサイドスリップ通過の際にズレが大きくなる等のことが少なくなります。

如何でしたか??
このような部分の他、一般的な「ユーザー車検」の注意点に関しても、事前によく調べてから挑むことをお勧めします。
業者様が多いので、あたふたしていると時期によっては怒鳴られるでしょう…

車検の本来の姿は「ユーザー車検」であり、一般の方が受けることは、何も悪い事ではありません。
但し、仕事で来ている方が多いのが現実。

見学レーンが設置されている陸運局も多いので、事前にしっかりと見学することがお勧めです。

 

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